ゆみこのご挨拶 〜行く秋を惜しむ、プチとりっぷ〜
はじめまして。石川歴21年。
大分県出身・南の熱を胸に秘める金澤オンナ、町家 由美子(まちや ゆみこ)です。
北陸の冬の始まりを告げる、曇天の空の下。
少し足を伸ばして、娘と2人、山中温泉までドライブデートに行ってきました。
目的地は、山中鶴仙渓、こおろぎ橋のたもとにある県の指定文化施設。
加賀藩前田家家老、旧横山家の、金沢から移築された邸宅、無限庵です。 その表向きもさることながら、足を踏み入れてみると、今では見られない、手仕事や素材、そのしつらい… 黒柿高欄に群青壁、金箔の障壁画。 加賀蒔絵の名工、大垣昌訓による琵琶床の羽目板などなど。 明治から大正にかけて栄華を誇った空気感を、今なお身に纏いながらも、ただ静かに在り続ける様に、息を呑みました。 また、窓の向こうに広がる、鶴仙渓の景観も絶景です。
山中へお越しの際は、少し足を伸ばして、こちらもゆるりと散策されてみてはいかがでしょうか? 尾形光琳の鉄仙絵の団扇や古九谷なども、ひっそりと溶け込むように展示されていることにも、きっと驚きを覚えるはずです。
県内には、通常は非公開の文化財や、まだまだ表立って知られていない、素晴らしいスポットがたくさん溢れています。 少しマニアックでもあるその魅力を、これから、皆さんに少しづつ紐解きながら、お伝えしたいと思います。
この坂の下は、こおろぎ橋へと続きます。